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AI Advance株式会社
AI活用 AI Advance
公開日: AI活用経営

AIにブログ記事を書かせる前に考える⁠こ⁠と

執筆: 池田 哲郎(代表取締役・中小企業診断⁠士⁠)

「AIで記事を量産すれば、検索からお客様が来るのでは」。AIが文章を上手に書くようになって、こう考える経営者が増えました。気持ちはよく分かります。記事を書くのは時間がかかるし、外注すれば高い。AIが代わりに書いてくれるなら、こんなにありがたい話はありませ⁠ん⁠。

ただ、ここには落とし穴があります。私自身、AIに記事を書かせる側に回っているからこそ、正直にお伝えしておきたいことがありま⁠す⁠。

結論から言えば、AIは書く速さは与えてくれても、自社固有の経験までは持っていません。差がつくのは記事の本数ではなく、AIに渡す一次体験の質で⁠す⁠。

「AIで記事を量産すれば集客できる」の落と⁠し⁠穴

考えてみてください。あなたがAIで記事を量産できるということは、同業他社も、まったく同じAIで、まったく同じように量産できるということで⁠す⁠。

同じAIに「中小企業のAI導入について書いて」と頼めば、どの会社でも似たような、当たり障りのない一般論が出てきます。それを大量に並べても、読み手にとっては「どこかで読んだ話」でしかない。検索する側もAIで情報を集める時代に、平均的な記事をいくら増やしても、埋もれていくだけで⁠す⁠。

量産で差がつくのは、誰もやっていないうちだけ。全員がやり始めた瞬間、量は差別化になりませ⁠ん⁠。

全部AIに任せた人が気づいた⁠こ⁠と

先日、AIエージェントに月150万円ほどを投じて、ブログ更新も広告運用もかなりの部分を自動化している経営者の方とお話ししました。効果は出ている、と。ただ、その方が最後にぽつりとおっしゃった言葉が印象的でし⁠た⁠。

「全部を自動でやると、優位性がなくなってくる⁠」⁠。

自動化で効率は上がる。けれど、効率化は競合も同じようにできてしまう。だから、どこを自動化して、どこに人間が関わるかの線引きこそが大事だ、という話でした。これは記事づくりにそのまま当てはまります。書く速さをAIに任せるのは正解。でも、何を書くか、どんな経験を語るかまでAIに丸投げすると、自社の色が消えていきま⁠す⁠。

AIが上手いのは「書くこと」、苦手なのは「持っているこ⁠と⁠」

ここを整理すると、すっきりします。AIが得意なのは、与えられた材料を読みやすい文章に整えることです。構成を考える、言い回しを直す、長さを調整する。こうした「書く」作業は、もう人間が時間をかける必要はありませ⁠ん⁠。

一方、AIが持っていないものがあります。あなたの会社が現場で経験したこと、実際の数字、お客様とのやり取りで分かった勘どころ。こうした一次体験は、世の中のどこにも書かれていないので、AIも知りようがありませ⁠ん⁠。

つまり、競争力の源は「書く力」ではなく「持っている力」のほうに移った、ということです。書く速度はみんな手に入れた。差がつくのは、自社にしかない中身を持っているかどうかで⁠す⁠。

私たちがAIに記事を書かせるとき、何を渡してい⁠る⁠か

私自身、このコラムの下書きにAIを使っています。ただし、白紙から「書いて」と頼むことはしませ⁠ん⁠。

渡しているのは、自分の判断の型や、お客様との打ち合わせで気づいたこと、普段使っている言い回しをまとめた、自分専用の資料です。日頃から、面談や勉強会で得た知見を少しずつ書き貯めていて(この習慣については経営者のセカンドブレイン|暗黙知をAIに残す作り方で詳しく書いています)、それをAIに読ませる。すると、一般論ではなく、私の経験に沿った下書きが返ってきます。あとは自分で事実を確かめ、言葉を直して仕上げ⁠る⁠。

ここで効いているのは、AIの賢さではなく、渡す材料の中身です。 自社の知見をためておけばAIは自社らしく書け、何もためていなければ平均的な記事しか出てこない。記事の質は、AIの性能ではなく、自社がどれだけ固有の経験を言葉にしてきたかで決まりま⁠す⁠。

AI検索の時代に、選ばれる⁠記⁠事

最近は、人が検索するだけでなく、AIが情報を読んで答えをまとめる場面も増えました。すると、こんな疑問が出てきます。「AIに引用される記事は、どんな記事なのか⁠」⁠。

確かなことのひとつは、AIは具体的で、出どころのはっきりした情報を好む、ということです。「一般にこう言われています」という曖昧な記事より、「私たちが実際にやってみたら、こうなった」という固有の経験のほうが、引用される価値が高い。皮肉なことに、AIに読まれるために、いちばん人間にしか書けない部分が効いてくるので⁠す⁠。

だから、AIで記事を量産する前に立ち止まってほしいのです。増やすべきは記事の本数ではなく、自社にしかない経験を言葉にする習慣のほうです。社内に眠る情報をどう資産に変えるかは、自社データとAIをつなぐ。社内データ活用の始め方も参考になりま⁠す⁠。

始め方 — 速く書くより、自社にしかない話を⁠1⁠つ

最初の一歩は、シンプルです。今週あった仕事の中から、「これはうちならではだ」と思える出来事をひとつ書き留めてくださ⁠い⁠。

うまくいった工夫でも、失敗から学んだことでもかまいません。その一次体験をAIに渡して、読みやすく整えてもらう。順番が大事です。AIに中身まで作らせるのではなく、自社の中身をAIに整えさせる。この順番を守るだけで、量産された記事の海の中で、あなたの会社の記事だけが違う色を持ちま⁠す⁠。

よくある⁠質⁠問

Q. AIで記事を量産すれば集客できますか。 量だけでは差別化になりません。同じAIに同じ依頼をすれば、同業他社からも似た一般論が出てきます。誰もやっていないうちは速さが効きますが、全員が量産を始めた瞬間、本数の多さは強みになりませ⁠ん⁠。

Q. AIに記事を書かせると、自社らしさは消えてしまいますか。 丸投げすれば消えます。逆に、自社の現場経験や判断の型、お客様とのやり取りで得た勘どころをAIに渡してから書かせれば、自社らしい記事になります。AIに任せるのは「書く速さ」、人間が握るのは「何を書くか」という順番が要点で⁠す⁠。

Q. AIに引用されやすいのは、どんな記事ですか。 具体的で出どころのはっきりした情報です。「一般にこう言われている」という曖昧な記事より、「自社で実際にやってみたらこうなった」という固有の経験のほうが、AIに引用される価値が高くなりま⁠す⁠。

AI Advanceでは、AIを使ったコンテンツづくりを、記事を速く作る仕組みだけでなく、自社の知見をためて差別化につなげる設計から一緒に考えています。「AIで記事を作りたいが、ありきたりにはしたくない」という段階のご相談こそ歓迎です。初回相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせくださ⁠い⁠。

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